明治期の急速な近代化は、国土を守るために軍事力を強化する「富国強兵」と、産業を発展させる「殖産興業」の二本柱で進められました。
特に、農業を中心とした産業の西洋化は、開拓使の10ヵ年計画により北海道の開拓を最優先させながら、全国へ展開していきます。そこで設けられたのが、官営の農業試験場である「官園」です。ここは、御雇外国人と呼ばれる先生から、プラウやハローの使い方、一次産業で得られた原料を加工しバターやチーズなどの製品を生産する術を学ぶ機関でもあり、七飯町のほか東京・札幌・根室に設置されました。