昭和地区では歴史的に、りんごや千両梨を生産する農家が主に卸売市場に出荷してきました。近年では徐々に直売の形態に移行して来ています。また、それに伴いさくらんぼ・プルーン・プラム等品種も増えてきました。
オホーツク管内では古くから寒冷地向きのりんご品種「旭」が盛んに栽培されてきました(トップ画像)。小型の台木が主流の現在において、今でも実生台の大木で旭の生産を続けているのは時代錯誤と思われるかもしれませんが、幹の直径が30cmを超える大きな樹が枝を広げ、整然と並んでいる姿は圧巻です。その美しさに感心するとともに、開心形樹形を考え出した先人の苦労に思いを馳せてノスタルジーを感じます。旭の甘酸っぱさと独特の芳香に懐かしさと郷愁に似た感情を抱き、今も根強いファンは多くいらっしゃいます。その旭を原料に使い、 加工品を作ってブランド化に繋げようという試みが行われています。市内の加工技術センター協力のもと2005年から開発を始め、2017年に旭100%を原料に使用したシードルを発売開始した。翌2018年には、JAPAN CIDERAWARDS 2018 においてグッドテイスティング賞(二つ星)を受賞。 更に、 緋牛内に新しくできたワイナリーと連携し旭のアイスシードルの試作・販売を進めています。
昭和地区以外では、川東地区で眺望の良い広大な敷地で運営する観光ぶどう園、柏陽町にプルーン専門園があります。さらに北見市端野町緋牛内に、2019年にワイナリーが1軒、翌年2軒目が相次いで開業しました。ブドウの木も育って来ており、 原料栽培から醸造まで北見市内で完結する体制が出来ています。