仁木町ブドウ農家の挑戦ラ・ラ・シャイン物語

「仁木のぶどう」に新風を起こそうと取り組み始めたのは今から10年ほど前のことです。
仁木町には「仁木ハウスぶどう生産組合」という40年の歴史を持つ生産者組織があります。
北海道のブドウ栽培として主流のバッファロー、ナイアガラ、デラウェア、ポートランド、キャンベルなどを主に出荷していましたが在来種の人気離れ、後継者問題、組合員数の減少や販売額の減少など、年々課題も大きくなっていました。
そこで、苗木の更新時期に、新たな展望を模索するため役員十数名を中心に「大粒系品種」の試験栽培に挑戦しました。近年の地球温暖化の影響による変化をプラスに捉え、チャレンジとすることになったのです。  試験裁培から数年経ち、初めて実ったものを組合員で試食会を行ったときは、出来具合、味と申し分なく、他県産に負けないものを創ることができるという自信となりました。これが、北海道で初めてシャインマスカット栽培が成功した瞬間です。2015年、生産組合として取り組んでいくことを決め、翌年から栽培を希望する生産者の苗木導入が本格的に始まりましたが、全国的に苗木不足となり当初は希望量数を確保することが大変でした。徐々に解消され、それと共に栽培を試みる組合員も増え、同時に生産組合全体の取組みとして行うべく「シャインマスカット部会」も発足しました。
シャインマスカットは贈答用としてのポテンシャルの高さ、また若い世代や富裕層を中心に購入需要が高く、人気があるブドウになってきました。
栽培農家として考えたときにも、シャインマスカットは「大粒系として作りやすい」というメリットがあるのも急増の要因です。
まずはブランド化を目指し「ブランド化推進チーム」が「ハウスぶどう生産組合」「JA新おたる」「仁木町」「後志農業改善普及センター」「後志総合振與局」「中央農業試験場」によって構成されました。
「北海道初のシャインマスカット生産を目指して!」というスローガンを掲げ、仁木町シャインマスカットプロジェクトは始動したのです。
最初は、道内での栽培事例が少ないために
①栽培技術の学びと検討
②道外品に負けない出荷基準
③令和2年にはブランド化を目指す
を活動3本柱として生育と品質のデーターを細やかに蓄積し、同時に販売方法の検討も進められました。
地元にある北海道芸術高校の生徒さんへの公募を行い、ブランド名を「La・La・Shine」(ラ・ラ・シャイン)としました。
ニセコエリアでの PR 活動や市場調査を始め、知名度を徐々に上げていく努力も行っています。令和2年10月、仁木町佐藤町長同席のもと発表会を開催し、本格的な販売がスタート致しました。今後は、消費者ニーズに応じた出荷量の確保や品質規格を満たす果実生産に向けた技術支援、新規作付け希望者に対しての栽培支援など生産者をサポートする体制を強化し、需要期提供に向けた保存、道外市場への販路拡大などマーケティングも考えていかないとなりません。ブランド化からまだ3年、生産者と共に学びと研究を重ねながら、北海道初のシャインマスカット・仁木町「La・La・Shine」として高品質な商品を全国にお届けできるよう今後一層関係者一同努力してまいります。

 
営業期間 営業:7月初旬~1O月末
開園時間:8:00~日没
休園日:不定休
所在地 〒048-2406  北海道余市郡仁木町西町5-20
交通アクセス 仁木駅から徒歩で15分
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