深川市はリンゴを含む様々な果樹について、北海道北部有数の産地です。その証拠にカントリーサインには深川を代表する農作物として水稲とともリンゴが描かれています。
深川市における果樹栽培の歴史は1894(明治27)年現在の音江町豊泉に村上亀五郎が5反ほどりんごの苗木を植栽したことが始まりです。1954(昭和29)年の洞爺丸台風の時のような苦難も多々ありましたが、現在の音江地区や納内地区を中心に栽培が拡大し一大果樹産地を形成しました。昭和から平成にかけてリンゴのわい化栽培といった新しい栽培方法や技術、紅将軍などの早生ふじ系品種の栽培をはじめとする時代や消費者が求める新技術や新品種の栽培にも積極的に取組み、高品質で安全な果実を生産しております。
今日ではリンゴ以外にもさくらんぼやぶどう、プラム、プルーン、ブルーベリー、なし等多様な果樹が栽培されており、特におうとう(さくらんぼ)については、現在ではリンゴと並ぶほどに生産されています。2021年時点では市内農園のうち22戸が観光果樹園として開放しており、さくらんぼのシーズン開始の7月~りんごシーズン終わりの11月までの約5カ月間にわたり、様々なとれたてフルーツを楽しむことができるエリアにもなりました。果樹園には市内外、時には国外からの多くの観光客にお越しいただいており、深川有数の観光地としての側面もあります。
近年では深川産リンゴを活用した「ふかがわシードル」の製造等にも取り組んでおり、果樹産地としての多角化もすすめております。深川の果樹生産がこれからも末永続くよう生産者一同努力してまいります。皆様もぜひ深川の果実を味わって見てください。